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Lo-D HS-33D、ツイーターダイアフラム交換・後編

2021/05/01 - Lo-D HS-33D

Lo-D HS-33Dのツイーターのダイアフラム交換作業の続き・後編です。
前編は以下の記事です:

Lo-D HS-33D、ツイーターダイアフラム交換・前編

さて前回、フレームの削り込み方法を決定したところまで、今回はフレームの削り込み〜完成までいきます!

1.旋盤にツイーターフレームをマウント
2.ツイーターフレームを切削
3.ダイアフラム組み込み
4.ダイアフラムの配線の処理
5.ツイーターの組み立て〜完成
6.新ダイアフラムでの周波数特性を計測

 

1.旋盤にツイーターフレームをマウント

自作の面板にPCD M4 – 94mmのネジ穴を開け、そこにツイーターのフレームをマウントします。マウントの際、ダイアルゲージを使ってフレームのセンターをキッチリと合わせます。センターが出てるかどうかで加工の良否を決定すると言っても過言ではないほど重要です。ダイアルゲージの振れが0.03mm以内に収まるようマウントするのですが、このフレーム自体が鋳物を切削したもので精度があまりよくないため、0.05mmくらいで収めるので精一杯(それでも30分ほどかかってます)。

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・フレームを旋盤にマウント

 

2.ツイーターフレームを切削

マウントしてしまえばあとは削るだけ。まずは表側の切削、ここは角度をつけて切削するのですが、その角度は40度。
おさらいのため、どのように切削するのか前記事の画像です:

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・新ダイアフラム組み込み最終案

内径切削用のバイトで少しずつ少しずつ切削していきます。

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・フレーム表側を切削

切削ついでに高速回転させ、フレームにサンドペーパーを当てて薄っすらと施されたアルマイトとサビを落としました。次にフレームを外して裏返しでマウント(もちろん、再マウントの際、ダイアルゲージをあててセンターを出してます)。

縁となる部分0.5mmを残してダイアフラムがハマる凹を切削で作ります。

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・フレーム裏側を切削

マウントしてしまえば、切削自体は割と呆気なく終わります。
問題というか面倒臭いのは2つあるので全く同じ作業をもう1個分行わないといけないということですね。で、2個とも切削作業完了したものがコレです。錆が深いため、錆をサンドペーパーで落としても黒い曇りとして残ってしまいますね、まぁしょうがないです。

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・切削が完了したフレーム

 

3.ダイアフラム組み込み

切削作業の終わったフレームに新ダイアフラムを組み込みます、正確にはフレームに新ダイアフラムを接着ですね。

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・ダイアフラムの組み込み

ダイアフラムのエッジ外形38mm、キッチリとセンターを出して0.5mmの縁が立っていますのでこの凹部にダイアフラムを嵌める形で接着するだけでボイスコイルのセンターも出ます。加工精度が高いとこういう作業が非常に楽です。

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・ダイアフラムの装着場所

ちなみにこの部分、切削前はどうなっていたかというと、こんな形状になっています。この部分が磁気ユニットのフロントプレートに直に接っする構造なので切削せずにダイアフラムのエッジを直接貼るのは望ましくないのであります。

仮組みをしてダイアフラムがきちんと嵌ること、配線のプラスマイナスの向きを確認した後(プラス側の先っぽは赤く印が入っています)、ダイアフラムを接着!
接着剤はボンド1521Bです。

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・ダイアフラムを装着

 

4.ダイアフラムの配線の処理

ダイアフラムの配線を端子に接続するのですが、これは元々のように配線を表側に出して端子にハンダ付けする必要があります。元の配線の接続はこんな感じでした:

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・元の配線方法

元のダイアフラムではダイアフラムの側面に穴を開けて配線を出していましたが、新ダイアフラムではそれは配線の曲げがキツくなりすぎてやや無理があるのでエッジの峰に穴を開けて出します。これはVictor S-M5のツイーターなどと同じ手法です。

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・新ダイアフラムの配線処理裏側

配線を通した後、穴は薄めた1521Bで埋めます。配線は単線ではなくリッツ線(ヨリ線)になっていますので断線には非常に強く頼もしいです。表側は緩やかなRを持たせて端子にハンダ付けします。
※手前のハンダ付けがブサイクなのは仮止め状態のためです。

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・新ダイアフラムの配線処理表側

 

5.ツイーターの組み立て〜完成

磁気ユニット側はヨークのギャップの中をテープで掃除、ヨーク中央の吸音材を再接着しました。この吸音材はほとんどのドームツイーターで見られるものですが、何のためでしょうかね?おそらく反射音の吸収だと思いますが。

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・磁気ユニットとヨークの吸音材

磁気ユニットと合体です。ボイスコイルは何にも触れることなくギャップの隙間にスっと入って気持ちいいです!磁気ユニットをフレームを留めるネジを締めます。剥き出しになっている導線には薄めたGクリアを塗布して防錆しています。

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・組み立て中

最後にネットを装着し、ラバーリングでネットを固定して完成です!

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・新ダイアフラムの組み込み完成

エッジが黒になりましたので引き締まった感じになりますね、かっこいい!

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・新ダイアフラムの組み込み拡大

 

6.新ダイアフラムでの周波数特性を計測

さて、出来上がったものの、このツイーターがきちんと音が出るか、どのような周波数特性か、能率は2つで概ね揃っているかなどを簡単ではありますがFFT WAVEで計測しました。

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・新ダイアフラムでの周波数特性1

Lo-D HS-33D/HS-11Dのツイーター・新ダイアフラムでの周波数特性2

能率はだいたい揃っています!
というか、2つとも驚くほど同じようなグラフでちょっとビックリ、いや同じ部品で同じように組んでいるので同じような周波数特性のグラフで当たり前なんだけどね(汗)。
周波数特性と見ると、使えるのは2kHz以上、安定して使えるのは(いわゆる推奨クロスオーバーとかいうもの)2.5kHz以上ってところですかね。意外と10kHzを超える超高域が出ていないのは新品ダイアフラムで慣らしが足りない、ってのが大きいかも。

以上でLo-D HS-33Dのツイーターのダイアフラム交換は終了です。これで手持ちのツイーターが1セット増えたわけですが、使用予定は特にないわけで…きっと何かに使えるだろうと。それよりもずっと作業デスクの隅に放置していたツイーターが復活できてホっとしました(机も少し片付くし)。

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