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ビクターの鈍器系スピーカー・S-M5のレストアの続きです。
これまで…
1.Victor S-M5、ツイーター断線注意
2.Victor S-M5、レストア開始!
3.Victor S-M5、ウーファーのレストアその1
4.Victor S-M5、ウーファーのレストアその2
という流れです。
今回から断線しているツイーターの修理です。
これがアクシデントがあり、作業が遅々として進まずでした。
というわけでまずはツイーターの全容です。
はい、アルニコマグネットです。
このスピーカーが発売された当時、すでにアルニコは高騰した後なので、当時としてはなかなか豪華な部品です。全面のプレートは3mm厚のアルミプレートです、樹脂製でないところもポイント高いです。
テスターをあてて断線箇所を探しました。端子からドーム内への導入路だと修理も楽なのですが、甘かったです。断線箇所は赤矢印で指すドーム内からボイスコイルへの途中のようです(困)。
というわけでツイーターを割ります。前のネジ4本を取り外します。
で、ネジを外しただけで割れるかというと割れません。接着剤でプレートとマグネット部がガッツリと接着されてますので、ラッカーシンナーを染み込ませて接着剤を溶解して割ります。
この接着剤を溶かすとマグネット部とプレートが外れます。だいたいドームツイーターの構造なんてものは似たり寄ったりで、(このツイーター場合)前面のプレートを外すと前面プレート側にダイアフラムがくっついてきます。
ここから超がつく微細な作業のため、20倍のルーペメガネ(LEDライト付)、ピンセット、シガの極細の虫ピンで作ったピッカー(引っ掛け)を使います。
超微細な作業のため、画像はありません。
作業はボイスコイルから一巻きほぐしてリード線にする、という定番作業です。幸いS-M5のツイーターのボイスコイルはシングルコイルでしたので、ピッカーで持ち上げた後、ほぐす作業自体は用意でした(切れないよう、慎重にコイルから引っ張りあげないといけませんが)。ほぐした2本のリード線が見えるかな?
一巻きくらいほぐしても能率やインピーダンスは大きくは変わらないでしょう(と思う)。このリード線を元あったように端子にハンダ付けして組み立てれば修理完了です。
これがダイヤトーンのDS-5Bのようなツイーターとなるとボイスコイルが多重で巻かれているため、下側のボイスコイルからはほぐすことができないため同様の修理は不可能です。
で、もう1個のツイーターも同じ箇所が断線していましたので、同様に修理します。
しかしながら、こちらは分解しようとすると、プレートとマグネット部の接着剤が多量かつ頑固でなかなか割れません。
何度も何度もラッカーシンナーを垂らして接着剤を溶かします…
そして、ここで作業を急いてしまったのです、プレートが少し浮いたところで「えいや!」とプレートを剥がしたら…
はい、やってしまいました(号泣)
プレートを斜め方向に持ち上げたせいか、ボイスコイルがマグネットのギャップに挟まったままプレートを剥がす形になったようで… つまりどういうことかというと、ダイアフラムとボイスコイルが分離してしまいました。
ツイーター終了です…
あぁ、超反省
1つ目が上手く修理できつつあったのでガッカリです…
さてどうしたもんか?
・もう1セット同じスピーカーを落札する
・思い切って捨てる
・全く違うツイーターにする
など考えましたが、このままアルニコツイーターを捨てるのも勿体ないので、ダイアフラムのみ別のものにすることにしました(能率の問題など出そうですが)。幸い、ボイスコイル径が25mmですので、eBayやAliExpressで売ってる汎用ダイアフラムがいけそうなのです。
というわけでダイアフラム注文して、次回に続く…
続きは以下の記事です:
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