ビクターの鈍器系スピーカー・S-M5のレストアの続きです。
これまで…
1.Victor S-M5、ツイーター断線注意
2.Victor S-M5、レストア開始!
3.Victor S-M5、ウーファーのレストアその1
という流れです。
今回はウーファーのフレームの塗装です。
シリアル番号は同じながら、なぜかフレームの仕上げが異なるのです。
片方は塗装、片方はクロメート(亜鉛メッキ)です。
今回、フレームの塗装はフレーム全体を塗るのではなく、
・外側から見える縁の部分
・表側のガスケット
をエアブラシで塗装します。
それにしても、厚みもあってデカいマグネットです。
ウーファーだけでもかなりの重量があります。
ガスケットに垂れてカチカチに固着しているダンプ剤は剥離せず、そのまま塗装します(剥離するとガスケットを痛めそうなので)。
エアブラシで薄い塗料を細吹きで塗っていきますので、マスキングはこの程度で十分です。スプレー塗装とは色々と事情も塗装品質も違います。シーリング剤が少し残っていますが、残っている箇所はエンクロージャーへのマウントには影響しない部分です。外枠裏面にはシーリング剤除去の際、スクレイパーによる塗装剥げ(傷のように見える)がついていますが、これも塗装で分からなくなります。
この状態でまずはメタルプライマーを塗装して乾燥を待ちます。
ついでに、組み立て時にユニットを留めるネジをステンレスのキャップボルトにしますが、ステン無垢のままキラキラしてるのは外観的に合わないと思うので黒に塗ります。そのため、まずはシンナーで洗浄した後、メタルプライマーを塗布。
最初から黒染めのボルトを買えばよかったのですが…
ボルトの頭を塗装する際、このように段ボールに刺して塗りますが、頭を段ボールから少し浮かせるのがポイントです。
フレームの外枠を塗った後、ガスケットも艶消し黒で塗りますが、その際、エッジやコーンに塗装がかからないよう、奥に見える紙をエッジに衝立てにして塗ります。
使っている塗料はクレオスのホビー用、黒の塗料自体にも若干のメタルプライマーを混ぜています。
ボルトの方もメタルプライマーが乾いたので黒塗装します(乾くと艶消しになります)。
塗装完了!
ちなみに施工前です
傷だらけだったガスケットや外枠部分のフレームの艶消し黒でグッと引き締まります。
キャップボルトの方も良い感じに塗れました。
ボルトは締め付ける際に六角穴の中が塗装が剥がれると思いますが、六角穴の中だけタッチすればよいかと。
最後の仕上げ、エッジに薄らとブレーキフルードを塗ってダンプ剤の軟化。いきなりガツンと塗ると軟化し過ぎてエッジが変形〜なんてことになるとアウトなので薄らとひと塗りだけ。
しばらく30分ほどで軟化の効果が現れたのですが、コーンの動きが以前とは別物です(見た目の違いは少しだけエッジがテカる程度)。エッジはそこそこ柔らかさは保っていたので、あまり変わらないと思いきや、コーンを軽くハジくと弾むような動きで段違いです!
これは試聴が楽しみですな。
ウーファー部の作業の締めはガスケットの作成。元々は接着剤でベッタリとシーリングされていましたが、それだとユニット脱着不可となりますので、0.5mmの薄いゴムシートでガスケットを作りました。
サークルカッターでこういうものを切り抜くときは、カッターマットに粘着力を落とした両面テープで固定すると作業しやすいです。粘着力を落とし方はTシャツなどをペタっと貼って剥がす方法などで行います。
エンクロージャーにマウントしてウーファーは完了!
次回からドームツイーターのレストアです!
続きは以下の記事です:
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Victor S-M5、ウーファーのレストアその1
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Victor S-M5、レストア開始!
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Victor S-M5、レストア完了!
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Victor S-M5、ドームツイーター修理その2
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Victor S-M5、ツイーター断線注意
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