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KENWOOD LS-1001、良音化計画・その2

2020/11/27 - KENWOOD LS-1001

ケンウッド・LS-1001の改造ネタ、前回記事の続編です。
前回記事はこちら:

KENWOOD LS-1001、良音化計画・その1

ネットを検索すると本機のポピュラーな改造方法として、ネットワークのクロスオーバー周波数を変更(上げる)という記事が多くヒットします。コイルを巻きなおしたり、けっこう手がかかる改造を皆さんされているようです。ワタクシ的には後戻りできない改造は躊躇してしまいます…

なぜその改造が多いかというと、単純にコイルやコンデンサの値から「LS-1001のネットワークは、実際はカタログ値よりもずっと低いクロスオーバー周波数である」という話が巷で支配的ななためと思われます。が、ネットワークのクロスオーバー周波数というのはコイルやコンデンサの値に加えユニットのインピーダンスが深く関係するので、コイルやコンデンサの値のみで判断してはいけないのです。

KENWOOD LS-1001(LS-300G)のネットワーク

下記のネットワークのクロスオーバー周波数の計算サイトを参考にすると分かりやすいですが、

ネットワーク設計プログラム

LS-1001の場合、7.4Ωの抵抗がツイーターに直列で接続されていますので、この抵抗の影響でツイーターのインピーダンスの実値はかなり高いはずです、つまりLS-1001のネットワークのクロスオーバーはコイルやコンデンサの値で割り出した値よりも高い周波数ということです。

LS-1001のツイーターのインピーダンスを6Ω、それに抵抗値7.4Ωを足してざっくり13Ωとして計算すると、8.1μFのコンデンサーなので、だいたい1.5kHzとなりカタログスペック通りです。
※ツイーターにこの抵抗を接続した状態で計測しないと実際のインピーダンスは不明ですが…

余談:
スピーカーのアッテネーターは通常の可変抵抗と異なり内部で抵抗が直列&並列で構成され、ユニットのインピーダンスとマッチングするよう合成インピーダンスを構成する仕組みになっています。アッテネーターの仕様に適合インピーダンスの表示があるのはこのためです。

上記のネットワーク計算プログラムのページ中程「固定式アッテネータの算出」の箇所を見ると分かりやすいかと。下の画像のようにアッテネーターの内部は抵抗のコイルが2つ、一方が直列抵抗、もう一方が並列抵抗です。アッテネーターの内部

今回のアプローチは、音質に大きな影響がありそうなネットワークの抵抗に並列に抵抗を追加して抵抗値を下げる、という手法を試します

こういう接続線を作成。

KENWOOD LS-1001(LS-300G)のネットワーク改造

これをネットワークの元々の抵抗の両端に並列になるよう半田付け。
これで抵抗を容易に並列接続で追加することができます。

KENWOOD LS-1001(LS-300G)のネットワーク抵抗変更

色々と計算して、まずは手持ちの12Ωの抵抗を並列で入れるようにしました、

KENWOOD LS-1001(LS-300G)のネットワーク追加抵抗

これをネットワークに組み込み、追加抵抗を両面テープで固定します。

KENWOOD LS-1001(LS-300G)のネットワーク追加抵抗の接続

これで
・抵抗値は4.5Ωほどに下がる
・能率は2〜3dBほどアップ
・上記計算ページの計算値ではクロスオーバーは4.5kHz付近にアップ
のはずです。

クロスオーバー周波数がちょっと上がりすぎですね。
ここはウーファーのポテンシャルに期待することにして、あえて見なかったことにします(笑)。

ま、案ずるよりも生むが横山やすし、みたいな

施工したものを周波数特性を計測してみました。

KENWOOD LS-1001(LS-300G)の周波数特性・並列抵抗追加

赤いラインで示した部分が持ち上がった部分です、ほぼ狙い通りドンピシャ、我ながら素晴らしい。追加の抵抗値をもう少し下げてもよかったかも(10Ωくらいかな、手持ちにないっす)。落ち込んでいる箇所はおそらく実際のクロスオーバー周波数付近と思います。
次回、この落ち込みを改善するのが次の目標ですね。

参考としてノーマルのLS-1001の周波数特性です。

KENWOOD LS-1001(LS-300G)の周波数特性・ノーマル

ノーマル状態では4kHz〜は下がり方が顕著で「ツイーターのレンジが狭く能率も低くてバランス悪い」という感じです。だいぶ改善されたと思います。

今回のLS-1001抵抗追加バージョンも空気録音動画を収録してアップしました。
オーケストラ曲やピアノ曲では少し分かりにくいかもしれませんが、実際に聞くとこれまで奥の方でなっていた高域がだいぶ前面に出てくる感じです。6:45あたりのチッチキチなんて音はノーマルでは奥の方でかすかに鳴ってるかどうかでしたが、聞こえるべきレベルで聞こえるようになりました。高域がはっきりしたことでスネアやシンバルも音の輪郭というか切れも出てます。
クロスオーバー周波数4.5kHz付近の落ち込みがありますので、ここを改善するともっとブライトで元気な音になると思います。

YouTubeで直接見る場合のリンクは下記です:

KENWOOD LS-1001・ネットワーク改造バージョンを空気録音(正確には抵抗値を変更)
 https://www.youtube.com/watch?v=XIZDyuF7TSY

音源はYouTube Audio Library、mixkit.co、works291から入手した著作権フリー素材です。 All music sources are ROYALTY-FREE from YouTube Audio Library, mixkit.co and works291.

1. 01:26 〜 Ride of the Valkyries – Wagner (Classic)
2. 03:55 〜 Gymnopedie no1 – Satie (Classic/Piano)
3. 04:56 〜 Blue Funk – Michael Ramir C. (Funk/Electric Bass)
4. 06:16 〜 Atop A Mustang – Arulo (Latin/Acoustic, Percussion)
5. 07:10 〜 Piano Store – Jimmy Fontanez_Media Right Productions(Jazz)
6. 07:56 〜 Eine Kleine Nachtmusik – Mozart (Classic)
7. 09:18 〜 In the Shadows – Ethan Meixsell (Hard Rock/HM)
8. 10:40 〜 Invisible Pieces – Silent Partner (Blues/Rock)
9. 11:40 〜 Winter – works291 (JAZZ/Piano, Contrabass)

次回、この落ち込みの改善をしたいと思います。
実はすでに行ってて、ものすごく簡単&単純に解決できました、乞うご期待!

この記事の続編、公開しました!

KENWOOD LS-1001、良音化計画・その3

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