前回に引き続き、KENY・SOUND SHACKカタログネタです。
前回の記事は以下です:
・KENY・Sound Shack、思い出のカタログ・その1
・KENY・Sound Shack、思い出のカタログ・その2
前回の記事では書ききれなかったはスピーカーユニットのページです。
たぶん、このカタログでもっとも濃いセクションかと思います。ワタクシが覚えている限りの小ネタを交えての解説となります。
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まずフルレンジからです。KENYのラインナップの特徴として、廉価入門用とそ本気モデルとKENY的ハイエンドの3ラインが特徴です。入門用は120F-45、160F-60、200F-60。本気モデルの方は90DF-70、100DF-80、120DF-80、160DF-90、それとダブルコーンの120FW-80と160FW-80となります。KENY的ハイエンドモデルは120AF-90ですね。100DF-80は同社の鈍器系スピーカーのウーファーに使用されているものと思います。160DF-90はワタクシが中学生の頃に買いましたよ、ずっしり重く、センターキャップの鈍い輝きが渋い高品位モデルで実に満足度の高い一品でした。これに後述のドームツイーター90T-70を合わせて2ウェイスピーカーを作ったんですね、懐かしい。120AF-90はコーラルの4A-70(4A-71)、パイオニアのPE-101的なユニットでそれらが高価で買えないキッズには大いに歓迎されたユニットです。
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ウーファーです。廉価入門用ラインは200W-60、200W-70、250W-80、300W-80、本気モデルが200DW-110、250W-90、300W-110、380DW-156でKENY的ハイエンドが250AW-110。廉価入門用ラインはさておき、ウーファーの本気モデルはかなり上質で見た目も申し分ないものでした。実際、メーカー既製品スピーカーの部品として使われるものとそう変わらないグレードのものだと思います。200DW-110と250AW-110は特に垂涎のモデルでありました。250AWはかなり売れたのか、たまにヤフオクで見かけます。それにしても20cmウーファーの最安モデルが1280円って、なんて財布に優しいんだろうかと。入力値が売り文句として掲げられてますが、実際に25wも投入して聞ける家は当時でもほとんどなかったかと。
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ツイーターです。廉価入門用ラインは52T-13、66T-13、本気モデルが70T-13、66T-32、70T-45、77T-45、60T-45、75T-60、80T-60、90T-70。KENY的ハイエンドが92DT-70、75HT-1、180HT-60、92T-70Gってところでしょうか。最安値は350円のツイーターです、オーディオキッズも気軽に試せる嬉しいお値段です。前述しましたが、90T-70を買いました。これもずっしりしてメカニカルで見た目もかっこよく所有感をガッツリ満たしてくれました。ドームは金属っぽい見かけで一見するとハードドームっぽいんですが、実はダイアフラムを押すとフニャっとしててソフトドームという不思議な素材でした。75HT-1はホーン自体は現在もヤフオクでたまに見かけますので(コロムビア製だったり謎メーカーだったり)、それらとは製造元は同じなんじゃないかと。そういえばKENYのユニットはどこが製造していたんでしょうね?
このページにあるスピーカー豆辞典もとてもタメになる良い内容ですね。
ところで、末尾が「-13」のツイーターはマグネットがアルニコです。とはいえ、そう大層なものではなく小さなアルニコなので廉価で済んだのでしょう。この時代のコーンツイーターでは珍しいものではないです。例えばSONYのSS-91のツイーターと同程度のものじゃないかと思います。参考までに、以下がSONYの廉価モデルSS-91のアルニコツイーターです。SS-91の販売時期も78〜79年頃なので時期的にも同じですね。
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ミッドレンジ、ネットワーク、スピーカーターミナルです。さすがに自作でも12cm〜16cmのスコーカーを伴うような3ウェイは作る人は少ないのかラインナップも薄いです。ネットワークは5種から選べて、しかも安価で良いですね。接続方法もわかりやすい絵です。ワタクシはSN-21を買いましたですよ。
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エンクロージャーです。ユニットも優れものですが、実はこのエンクロージャーがまた良いのです。一般にパーチクルボードはDIYでのカットが難しいため(普通のノコでは切り口がボロボロと)、使いづらい素材の一つですが、このキットはプレカット、コーナー金具で組み立てやすいキットでした。バッフルはDIYでも加工しやすいラワンベニアになってます。もちろん、ワタクシも買いましたよ>EM-1508。糸鋸でがんばってバッフルに穴を開けましたが、イビつな形になってしまったのが思い出。小さなコーナー金具でしたが、かなりガッシリしたエンクロージャーでした。どうやって組み立てるんだろう?という疑問に答えるかのごとく組み立て方法まで書かれていて購入の不安を一掃ですね。
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スピーカー最後のページになります。吸音材やネジ類など、スピーカー制作の副材料のページです。ガラスウールって買いているのが時代ですかね。いまだとグラスウールって書くかな。ラインナップされてたグラスウールは不織布で包まれたものではなく、モロそのままのものです。部屋でグラスウールをエンクーロージャーに詰める作業をしてて父親にキツく注意されたのを覚えてます。かなりテキトーに触っていたので、案の定、手のひら〜フトモモ〜腕に到るまでチクチクして酷い目にあったことを覚えてます。当時はホムセン自体が珍しい時代でネジなどはどこで買えばいいのだろうかと迷うところですが、電気屋さんのKENYコーナーに行けばユニットからネジまで、全て揃うという実にありがたい存在でした。
以上でKENYのカタログ・スピーカーページは終了です。
次回は最終章、ケーブルとかカセットテープとかアクセサリ類です。
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