SONYスピーカーが続きます!
なぜかというと夏の時期になぜか70年代末のSONYスピーカーにハマって集めてしまったので。他にSS-3GXなどもゲットしたので、また別の機会にでも。
今回はリボンツイーター搭載ながら2本セットで40000円という普及モデルのSS-999です。最もSONYのオーディオ製品に勢いがあった頃のものなので、これも色々と興味深いです。
16cm・2ウェイスピーカー、ツイーターはリボンですがウーファーとの比較でその大きさが分かるかと思います。大きいです!
リボンツイーター部のクローズアップです。
SA-10F/10FBやSA-20F/20FBと異なり、こちらはツイーターの前面フレームにホーン部と保護ネットがあります。
ウーファーは16cmのCABOCONです。当時のSONYのお得意のコーン紙ですが、この1〜2年後にAPMを発表してからは80年代はしばらくAPM一辺倒みたいな時期に突入してしまします。
ちょっと色が褪せてますね。
着色した方がいいかなぁ〜?
前面にはアッテネーターがあります、後述しますがウーファーの元気が良すぎてツイーターはやや引っ込み気味なので実質使うことはないんじゃないかと…
サランネットは銀のラメみたいなのが散りばめられています。あまり違和感はないですが、ちょっと安っぽい感じです(安いスピーカーですが)。SONYのエンブレムはサランネットに留まっているだけで油断すると傾いてます、なんとかならんものかと(笑)。
この頃の小型スピーカーのお約束として壁掛け金具もついています。実際、壁にかけて使うにはかなり大きいと思うんですが、振り子時計くらいあります。表面の仕上げは突き板です、打り傷が下部にあるのですが、それを見て分かりました。
当然ながら16cm・2ウェイとそしては大き目の箱サイズのため、量感ある音質に一役買ってます。
このモデルの最大の特徴であるリボンツイーターです、SS-757やSS-X100やSA-10F/10FBやSA-20F/20FBと共通のドライバーかと思われます。部品型番は微妙に異なりますが、振動板部の大きさなども一緒です。
裏面から見て分かるとおり、前面のホーン&パネルは樹脂性です。エンクロージャーへのマウントはこのパネルとドライバーでバッフルを挟むような形になります。
リボンツイーターの拡大です!
薄い保護ネットが張ってあり、その奥に振動板があります。再生帯域は50kHzまでです(常人には聞こえません・笑)。
ウーファーも外してみました。当時のSONYお得意のCABOCONウーファー、剛性があってがっちりしたコーン紙です。Gシリーズなどにも使われています。
ウーファーの裏面です。このフレームはSA-10F/10FBやSA-20F/20FBのウーファーと共通部品でとても凝った造形のアルミフレームです。マグネットはSA-10F/10FBと同一の80mm。
エッジはクロスエッジです。SS-91ほどではありませんが、若干の硬化があるようでしたのでブレーキフルードで軟化しました。
最後にネットワークです。クロスオーバーは3.5〜4.0kHzあたりかと判断されます。アッテネーターはガリもなく良好な状態でした。
さて、音質ですが、SA-10F/10FBと共通項があるので同系統の音質かと思いきや、こちらは落ち着いて節度のある音質です。大きなエンクロージャーで低音の量感も(このクラスとしては)申し分ないです。ツイーターがウーファーに能率負けしているのか、ややコモった感がありますが、気にしなければ気づかないレベルかも(特に元気なSA-10F/10FBの音を聞いた後なので余計にそう感じるのかも)。
2〜3日、デスクトップで使ってみたのですが、ニアフィールドでもイケます。中低音の解像度やキレみたいなものは今ひとつですが、ツイーターの素性の良さに助けられている感じですね。嫌味のない円やかな音ですので、長く聞いてられます。
ワタクシ的にはSONYのこのリボンツイーター、イチオシです。
同時期のSONYスピーカーの記事です、当記事と合わせて読んでいただけると良いかも。
SA-20FBについては以下の記事へ
・SONY SA-20FB、パワーアンプ内蔵スピーカーの内部
・SONY SA-10F、内部紹介とSA-20FBとの違い
・SONY SS-91、分解・フルアルニコです
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