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Victor S-C2、レストアしました!

2020/09/08 - Victor S-C2

ビクターのS-C2のレストアですが、前回の記事では朽ちたウーファーのエッジを既製品エッジにするか/自作エッジにするかで悩みました。

Victor S-C2、ジャンク品のレストア開始でございます(下見編)

外貼りエッジのため、エッジそのものの内周の美観は非常に重要。また、外貼りエッジは失敗すると「剥がして貼っての繰り返し」のリカバリが難しいという面から既製品のラバーエッジを採用することにしました。元はウレタンエッジですが、なぜ既製品のウレタンエッジを使用しないかはこちらの記事へ

エッジの貼り方は人それぞれ方法はあると思いますが、外貼りエッジの場合、最初に位置を合わせて内周部に鉛筆で位置決めの印をつけ、エッジ側内周の糊代にボンドをつけてコーン側に貼り付け、その後はエッジ外周の糊代をフレームに貼り付け、という方法がポピュラーかと思います。

ビクター・S-C2のウーファーのエッジ修理

密閉型なので接着漏れがないよう特に注意して貼り付けました。

半分塞がってしまうネジ穴はボンドが乾いてからカッターで穴を開けます。

ビクター・S-C2のウーファーのエッジ修理その2

エッジの接着剤が乾いたら外周のアルミフレームを装着してウーファーの完成です。
エッジのロール外周とフレーム内周もピタリで気持ちいいです。

ビクター・S-C2のウーファーのエッジ修理完了

ユニットの裏側ですが、密閉型で40年の歳月が経っているので錆が出そうですが、早い時期にエッジが朽ちてエンクロージャー内の換気がよくなったせいか(笑)、磁気ユニットやフレームに錆は出ていないです。マグネット、けっこう大きいです。

ビクター・S-C2のウーファーの背面、マグネット、フレーム

次にツイーターです。
単に埃をかぶっていただけなので水で湿らせた綿棒で掃除して終了。

ビクター・S-C2のドームツイーターその1

どこで保管されていたのか、ダイアフラムのダンプ剤も柔軟でアルミの粉吹きや腐食も皆無。若干、ダイアフラムの周囲のリングに曇りがある程度でとても状態が良いです。

ビクター・S-C2のドームツイーターその2

裏側はこんな感じ、前面のプレートは厚みのあるアルミです。最近、こういうツイーターも見なくなったっす。

ビクター・S-C2のドームツイーター、フレーム&マグネット

というわけで全てのユニットが揃いました!

ビクター・S-C2のユニット

完成です、シンプルかつ無骨感があってなかなか良いデザインです。

ビクター・S-C2、レストア完了

エンクロージャーの端々の傷が惜しい!

このモデルのエンブレムがまたいいんですよ。
ヘアライン仕上げのアルミプレートに緑字の印字が斬新です。

ビクター・S-C2のエンブレム

サランネットも破れなし、入手したときは埃まみれで汚かったのですが…

ビクター・S-C2

やっと音が出せる状態になりましたので、20〜40Hzのトーン音をそれぞれ2時間投入して軽く慣らし運転の後、CDを何枚か聞いてみました。ボーカル再生が売りのスピーカーなので、ボーカルが際立つアルバムをチョイス!

せっかくYoutube動画を提供できる環境を整えましたが、この辺の音源は著作など色々事情がありますので動画にはできないです。

ビクター・S-C2の試聴

まろやかな音質で、押し出すような低音や鋭い高音を奏でるスピーカーではないです。
売り文句通り、さすが女性ボーカルは艶やかでいいです。八神純子やケイトブッシュは音量をあげると生々しい感じが最高です。ボウイ以外、どれもこのスピーカーが設計製造された時期とほぼ同じ頃の曲&アルバムなので特にマッチしているのかもしれないです。クラウス・ノミは超ハイトーンボイスのボーカルは良いのですが、バッキングのテクノサウンドの音質がやや安っぽく甘く出る感じです。デビッド・ボウイのThe Next Dayはなかなか良い感じ、ボウイの低めのボーカルも超グッドです。
難があるとすれば小音量だとかなり線が細くなります、最低でも会話よりちょっと大きめの音量から性能を発揮、密閉なので当たり前といえば当たり前なのですが。

後日、Youtube動画を作って公開したいと思います!

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