閑話休題的なネタです、DENON SC-M37。
2008年頃のM37というシスコンに付属のスピーカーですが単品売りもあって、セット価格は18000円くらいのエントリーモデルです。所有するスピーカーとしてはかなり新しい部類のものですが、それでも10年以上前のものです。
ネット上で「安価ながらとっても良い音」という散見される噂が気になって気になって入手したのです。実際に聞いてみてどうだったか、というのは後日動画レポートしますので、それまでお預けということで。まずはどんなスピーカーなのか探求したいと思います。
このスピーカーの分解ですが、毎度のごとくウーファーから外そうとしたのですが、ネジを緩めてもビクともしません。バッフルにがっちりハマりこんでる気配もなく、ガスケットが貼り付いてるのだろうかと、ターミナル部から分解します。
裏からウーファーを押すことで外れましたが、何かで接着されてる感???
それはコレ、ウーファー背面とエンクロージャーの補強棒がブチルでユル接着されているためでした。
つか補強棒の根元のリブ材の接着がめっちゃテキトーやんか!
昔の国産機じゃこんなことなかったのになぁ、落ちぶれたもんですわ。
無事、ウーファーが外れましたので内部レポートです。
と、その前に。
このスピーカーを分解は裏面のターミナルを外した際、ネットワークから各ユニットに接続されているファストン端子を抜いておきます(ユニット側はハンダ留めでファストン端子ではないのです)。
M37の12cmウーファーです。DENON Double Layer(D.D.L)コーンという構造らしく、通常のコーンにさらに樹脂製の振動板を貼り付けている感じですね。
エッジは柔らかめのラバー製、白く粉っぽくなっていますが、拭いてもとれませんので素材の経年変化による白化かと思います。水拭きすると見えなくなりますので、アーマーオールを塗ると消えます。触った感じ、特に硬化やヒビもありませんのでこのままです。
正確な素材(NBR、ウレタン、フッ素…etc、合成ゴムも無数にあるのです)の知れないラバーにシリコン系の艶出し剤は、あまり気が進みません。現状で問題なければ何もしない、というのが基本かと。
重めの振動板に柔らかめのエッジでfoは低そうです。
ひっくり返してみました。マグネットは防磁型、このシールドからするとそれほど大きなマグネットではありません。フレームは樹脂製です。中央のブチルがエンクロージャーの補強棒にくっつく仕様です。
普段、70〜80年代のエネルギッシュにコストをかけまくったスピーカーばかり見てるので、とてつもなく安っぽく感じます(汗・持ってる人、ごめん)。オモチャっぽいというか、コストダウンの象徴みたいな感じです。コストをかけられない事情は重々承知しておりますが…
お次はツイーター
2.5cmソフトドームでプレートは樹脂製です。これも外した瞬間「え?まさかのピエゾタイプか?」と思ってしまった。簡素でスカっと軽く、オモチャみたいです。重ければいいというわけではないですが、衝撃的な軽さです。
軽い理由はマグネットがネオジウム(?)のためかと。ピエゾ型ではないです。
ネットワークはターミナルの裏側にあります。一見、デイトン製と思しきフィルムコンが使われていますが、DAYTONのロゴはありません。ブルーのケミコンは台湾のELYTONE製、こちらはSONY SS-T70ESのネットワークで見かけたので覚えています。
コンデンサー容量からするとクロスオーバーは4〜5kHz付近かと(マニュアルPDFを見ても記載がありません)
エンクロージャーはMDF製、バッフルは肉厚もありガッチリした作りで、こちらはユニットと違って安物感はあまりないです。吸音材はプラ製の綿(いわゆる金魚綿ですね)で少なめ、箱内の響を有効活用する方向かと。
あぁ、接着がデキトーなリブ材がものすごく気になる…
このエンクロージャーの最大の特徴がこの奥行きです。すっごく長い!
音質の方は
・foの低そうなウーファー
・バスレフ
・容量の大きなエンクロージャー
という3点から目ざとい方はどのような音質かだいたい想像がつくと思いますが、ほぼその想像通りの音質です。音質については動画をアップして迫りたいと思いますので、後日、別記事にて。
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