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SANSUI J11、試聴動画と当時のサンスイデザイン

2020/10/11 - SANSUI J11

先ごろレストアを完了したSANSUI J11の試聴であります!

サンスイJ11レストア完了

レストア記事は以下です:

SANSUI J11、レストアします!・前編
SANSUI J11、レストアします!・後編

このJ11、1970年代末のオーディオ業界が活況の頃の製品でサンスイも自社製品に加え、輸入代理店となっていたJBLのスピーカーも売れに売れて最高潮の頃の製品です。

ホワイトコーンが個性的なJ11ですが、サンスイはそれまでブラック一辺倒のデザインで、例えば1978〜1979年のシスコン・AZシリーズなんかはシルバー基調の他社製品とは一線を画す黒基調のデザインでシスコン売り場でも非常に個性的でありました。

サンスイAZ-5000F

今見てもカッコよいデザインです。このオーディオラックと19インチマウント対応のコンポーネントがたまりません。

上位クラスの単品コンポで組むコンポーネントもありました。
この画像はAU-707シリーズを中心にして組んだものですね。

SANSUI 19インチラック・コンポーネント

当時のオーディオマニア憧れの構成です

ところが1979年の末ごろ、突如としてホワイト基調のデザインを取り入れます。
「白が流行り」って時代でもなかったと思います、たぶん。

サンスイ・TARGET-07

スピーカーは30cmのホワイトコーンのウーファー、ツイーターには当時の流行りだった音響レンズがついています。この画像では分かりにくいですが、アンプ類のパネルの仕上げは艶消しのアルミシルバーで安っぽい感じになってしまいガッカリした記憶があります。

ホワイト基調はシスコンだけではなく、スピーカーにもおよび、このJ11に加えてピアノフィニッシュ&ホワイトコーンのJ33という20cm 2ウェイスピーカーも出しました。

サンスイJ33

ピアノフィニッシュのエンクロージャーのスピーカーは他に存在しませんでしたので(少なくともワタクシの知る国産では)、かなり目立つ存在で異彩を放っておりましたが音の方は…特に可もなく不可もなくという感じでした。ピアノフィニッシュは当時、満を持して発売したレコードプレーヤーXR-Q9に端を発するものかと思います。ピアノフィニッシュのオーディオ製品なんて珍しい時代でした。

サンスイ・XR-Q9

このXR-Q9はクォーツロックDD+ストレートアーム+大口径ターンテーブル+コンピューター制御のフルオート、当時の売れ線技術を突っ込みまくったモデルでデザインも非常に個性的です。ワタクシの大好きな1台でもあります(要レストア品を確保済み)。

そんな時代背景の中、このJ11が発売されたのですが、当時オーディオ小僧だったワタクシはおぼろげに店頭で見かけた記憶があるのみ、どのような音を奏でていたのかはっきりとした思い出はないです。

そんなわけで試聴です!

曲順はいつもの通りです。

1. 00:04 〜 Ride of the Valkyries – Wagner (Classic)
2. 02:33 〜 Gymnopedie no1 – Satie (Classic/Piano)
3. 03:34 〜 Blue Funk – Michael Ramir C. (Funk/Electric Bass)
4. 04:55 〜 Atop A Mustang – Arulo (Latin/Acoustic, Percussion)
5. 05:49 〜 Piano Store – Jimmy Fontanez_Media Right Productions(Jazz)
6. 06:34 〜 Eine Kleine Nachtmusik – Mozart (Classic)
7. 07:56 〜 In the Shadows – Ethan Meixsell (Hard Rock/HM)
8. 09:18 〜 Invisible Pieces – Silent Partner (Blues/Rock)
9. 10:19 〜 Winter – works291 (JAZZ/Piano, Contrabass)

こんなに良音のスピーカーだったのですね〜
ウーファーがピンボケ気味の動画ですが、激しく動いている音量なんです。1:54あたりの「ズン」というドラムの音のところなんかウーファー&ドロンコーンの動きが分かるかと思います。
ドロンコーン式のスピーカーは設計が非常に難しいと聞いたことがあるのですが、なかなかどうして、低域から高域までとてもバランスがよいです。通常の鈍器系とは違った低域の量感の出し方。極低域はドロンコーンが効いていて無理にウーファーが頑張っている感じは皆無です。オーケストラ曲の線が細くなることなく、量感たっぷりに鳴ります(あくまで「サイズの割りには」ですが)。高域もさすがの採用実績の多い優れたユニットだけあって低域に負けることなくクリアで良い音です。
ウイークポイントは、極低域が出るには出ていますが、解像度が少し甘いこと。例えば10:55あたりのウッドベースの音階などがいまひとつはっきりしない感じですね。これは空気圧で動かしているドロンコーンというものの宿命みたいなもんでしょうね。

お気に入りの音を奏でるスピーカーなので、しばらく楽しみたいと思います。

というわけでサンスイ・J11はひとまずヒト段落です!

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