ツイーター探しネタの記事が2つほど続きましたが、その理由の1つ目がこれ、ダイヤトーンの鈍器系スピーカー・DS-5Bです。今現在、2セットあるのですが、最初の1セットは片方のツイーターが逝ってて、代替のツイーターを探してたのです。
んで、先頃、「片方のツイーターが逝ってる」という説明のDS-5Bのジャンクがヤフオクに出品され、誰も入札もなく格安でゲットした次第です。つーわけでニコイチして完調なDS-5Bのセットを作ろうと。
千枚通し状のものをグリルの目立たない端に引っ掛けて外します。
同じスピーカーが4つ並んだ光景は異様、つか汚いっす(笑)
この手のスピーカーは簡単にグリルが外れることを取説などには書いておりませんので、購入時から一度もグリルを外してない個体が殆どだと思います。
まずはこれを掃除機の先っぽがブラシになったやつで掃除しました。
分解しましたよ。
まずはウーファー、さすがダイヤトーン、こだわりを感じます。
アルミのゴッツいフレームです、殆どの鈍器系スピーカーのウーファーは安っぽい鉄フレームなのです。というか、いままで鈍器系では鉄フレームしか見たことないです。
このスピーカーが出た当時はオーディオ全盛期で、アルミフレームの10cmユニットというと、CORALの4L-60や4A-70、PIONEERのPE-101、FOSTEXのFW-100(詳細記事へ)などが’ありましたね。マグネットの大きさやフレーム形状からして、CORALの4L-60並みの贅沢な造りです。
ただ、ウチにある4本のうち、1本だけフレームにアルミ腐食が発生しています。
単にフレームの腐食だけなら磨いて再塗装すれば済むのですが、よく見るとエッジの下が盛り上がってますので、一度エッジまで剥がして腐食を除去する必要がありそうです。
さて、問題のツイーター。
先端がやや尖った特徴的なドームで材質はFRPだそうです。
このDS-5Bの問題はですね、ツイーターが断線しやすいということです。検索するとオーディオ関係で有名なブログの御方が入手したものもツイーター断線、当方が購入したDS-5Bも断線率50%ということになります。
同年代のスピーカーをいくつも持っていますが、鈍器系では、これモデルが特に断線率高いです(他に断線率が高いものとして、VictorのS-M3/S-M5もツイーター断線率が高いです)。
ウーファー側からもある程度の高音が出ますので、小音量で漫然と聞いただけではツイーター断線は分かり辛いです。このモデルに限ったことではありませんが、「動作確認済み」「通電確認」という文言はツイーターに対してはアテになりません。きちんとツイーターに耳をつけ♪チキチャカ♪チキチャカと高音が出ていることを確認する必要があります。DS-5Bを購入される際は必ずツイーター(全ユニット)から音が出ている言質を出品者から取った上で購入(入札)すべきと思います。実際、当方が購入した最初のDS-5Bも「動作確認済み」だったのですが、片側は断線してました(涙)
なぜ切れ易いかというと、ターミナルからドームまでが鎖状に編んだ銅線、ドーム内からボイスコイルまでは極細の銅線で、後者の銅線があまりに細すぎて僅かな腐食でも切れてしまうようです。で、ボイスコイルから一巻き解して再結線するもの困難なのであります。DS-5Bのツイーター修理の顛末に関しては、後日、別記事で詳しく書きたいと思います。
マグネットはかなり大きめです。プレートは表からはアルミのように見えますが樹脂製です。
完調な状態のツイーターの音ですが、特徴的な形状のドームな割には普通の音です。特に解像度や透明感が優れていたりというわけではないです。DIATONEもこのモデルの後は、この形式のツイーターを使っておりませんでの、まぁそういうことなのでしょう。もし入手したものがツイーターが断線してるなら、いっそツイーターを変えるのも手かもしれません。
ネットワークはクロスオーバー5kHzです。
けっこう豪勢な感じのネットワークです。今回はとりあえずニコイチにしてDS-5Bの音を聞きたい!というのが目的ですので、コンデンサーの容量抜けのチェックなどは日をあらためて。
画像には取っていませんが、吸音材はぎっしり入ってます。
で、試聴です。
Beatlesのホワイトアルバムとか、ムソルグスキーの展覧会の絵/はげ山の一夜などを聞いてみました。
Beatlesの方はさすがな感じの良音です、特にボーカルが前にガンガン迫ってくる感じ良いです。巷の評価の高さに納得の音質です。固い音ではなく、ややマイルドで聞き疲れしにくいと思います。マイルドとは言いつつも篭ったりレンジの低い感じではないです、高音から低音までバランスもよいです、低域などは1クラス上の量感です。高域の解像度が今一歩かな、スネアのアタックの音なんかはちょっとボヤける感じ。そういう感じなので、モニター的なカチっとした音を期待するとアテが外れるかも。
クラシックも展覧会の絵のような楽器数の少ないものはとてもいいです、とてもリアルな音。ただ、このサイズの宿命か、はげ山の一夜などフルオーケストのイケイケな曲はちょっと薄っぺらな感じになります。
巷の評価通り、鈍器系としては随一の音質ですが、ワタクシ的な好みとしてはTechnicsのSB-F1に軍配かな。ちなみに、DS-5B、鈍器系としては一般的なモデルに較べると一回り大きいのです。丁度、TechnicsのSB-F1とほぼ同じ大きさ。なので、低域に関しては他の鈍器系よりも豊かで当然といえば当然かも。
向かって左から、 ダイヤトーン・DS-5B、フォステックス・GX-10、パイオニアCS-X3です。
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「DIATONE DS-5B、ニコイチ作戦」への2件のフィードバック
こんにちは
ポーランド出身のアダムです(市: Rzeszow)
以前にあなたのサイトでビクターS-M5について(賞賛を添えて)書きました。
私はDiatone DS-5Bスピーカーも持っていると言いたかった-2ペア。 1セットで機能的! 2番目のセット-彼らは再生しません…はい、はい、彼らはツイーターです:-(。
連絡は可能ですか?(email)
A repairing of DS-5B’s tweeter is very difficult. I think it is impossible. A voice coil of DS-5B’s tweeter is duplex winding(triple winding?). It is difficult to draw out line from it. I will exchange tweeter unit of DS-5B.
Sorry, the contact with me is possible only by comment of this blog.