新ネタです、おそらく旧ロゴ時代のAIWA・SCシリーズのスピーカーとしては最高峰のモデルとなるSC-E80をレストアします。
1.SC-E80とは?
2.SC-E80の状態
3.まずはウーファー、センターキャップ取り外し
4.ウーファーのダンパー修正
80年頃に発売された同社のミニコンポ、2代目マイペースシリーズの時代(P5とかP7とかいう型番)に発売された20cm 3ウェイスピーカーで、81年頃にはマイペースシリーズの最高位のセットであったマイペース80の要として君臨しておりました。ちなみにマイペース80はこういうセットでした↓↓↓
この時代にしてリモコンは超先進的ですね、オーディオタイマーのデザインがたまらないです。かなり欲しいセットですが、オークションでは高騰気味で手が出ません。
その後、このSC-E80は内容はそのままでカラーリングを変えてSX-10というモデルになったりしています(同社のスピーカーの型番がSCからSXに変わった最初のモデルではないかと思います)。
さて、かれこれ40年も前のスピーカーなので、このスピーカーなりに色々と問題があります。
その問題というのは…
1.ウーファーエッジの崩壊
2.アッテネーターの超ガリ状態
3.パーチクルボードの収縮膨張
4.エンクロージャーの汚れ
5.ドームスコーカーの硬化
1はウレタンなのでしょうがない
2もありがちな症状
3はパーチクルボードの宿命、バッフルの縁に微妙に隙間ができます
4は淡いグレーで黒ずみを除去するのが非常に困難です
問題は「5.ドームスコーカーの硬化」です。ダイアフラムのエッジに塗られているダンプ剤がカッチカチになってるんですね。エッジに大型のマイナスドライバーを置いてもビクともしないくらいカチカチです(笑)。
「スコーカーだからこんなもん」ということはないです。同クラスのスコーカーはどれもエッジはソフトです。このままだとドンシャリの「ドン」だけ大きなスピーカーになるかと思います。この問題は本機を所有し、実際に音を出すか(漫然と聞いただけでは気づかないと思います)、スコーカーの保護ネットを外したときにしか気づかないです。中古で購入する際は要注意箇所です。
軟化剤を塗れば一時的に回復すると思いますが、抜本的に対処したいと思います。
というわけで本機のレストアはこれらを解決していきます。
スコーカーの硬化問題は後でじっくりやるとして、まずはウーファーをレストアします。
冒頭の画像を見ての通り、片側のセンターキャップは激しく凹んでいますんでますんで交換します。センターキャップを外すとエッジ修復も楽なのでエッジよりも先にセンターキャップです。
センターキャップの取り外しは接着部にラッカーシンナーをたっぷりと垂らして接着剤を緩めます。
モノによってはすぐに接着剤が溶解するものもありますがコレは接着剤が少し柔らかくなるだけでした。こういう場合、柔らかくなったセンターキャップの縁の接着箇所にカッターの刃を入れて少しずつ少しずつをめくって、最終的には接着部の接着剤をカッターで断ち切るように剥がしていきます。
うまく剥がれました、コーンに残ったバリはキレイに均しておきます。
センターキャップは新品に交換しますので両方とも外しました。
凹んだセンターキャップですが、再利用できるか試しに凹みを押し出してみましたがダメですね。
ゴミ箱行きです。
エッジが朽ち落ちたユニットの場合、そのまま長らく放置しているとコーンの重みでダンパーは歪み、コーンが傾いた状態になります。新エッジを貼る際に問題がおきやすいのでこれも修正します。
ボイスコイル部を引っ張り上げてヒートガンをダンパーにあて、修正して冷やすということを繰り返して少しずつ修正します。
2本とも修正が終わりました。
次回はウーファーエッジの修復、続きは以下のページです:
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