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YAMAHA JA-4201、マグネットずれの修理

2020/06/10 - YAMAHA JA-4201

先日の記事でヤマハのコンプレッションドライバーJA-4201のホーンアダプターを作成しましたが…

アダプタをドライバーにマウントする際のネジの長さを5mm間違えていたため、プレートをマグネットから浮かせてしまうという大失態を生じさせてしまいました(長すぎるネジでプレートとマグネットを分離させてしまった)。

ヤマハのコンプレッションドライバーJA-4201分解

ドライバーの下側のネジが飛び出ているのが分かるかと、これがプレートをマグネットとの接着面から押し上げる形になったわけです。

このドライバー、ボイスコイルが入る部分のクリアランスが0.9mm、かなりの精度を要するので、今回は組み立て時のスペーサーにプラ板は使わず金属を使います。

磁石にくっつかず、薄さ0.9mmでも磁力や磁着時の衝撃にも耐えるということでステンレスです。素材はステンレスの肉厚パイプです。それを旋盤で削ります。

コンプレッションドライバー組み立て用スペーサー作成

できました、超がつく高精度、美しい仕上がりです(組み立て時の1回しか使わないんですけどね)

コンプレッションドライバー組み立て用スペーサー完成

マグネットとプレートです。しっかりと古い接着剤を落とし、脱脂しておきます。

ヤマハのコンプレッションドライバーJA-4201構成部品

作成したスペーサーがきちんと嵌るかチェックします。

ヤマハのコンプレッションドライバーJA-4201スペーサーチェック1

ヤマハのコンプレッションドライバーJA-4201スペーサーチェック2

Lo-DのHS-1のレストア時に作成したマグネットのセンターリングジグの登場です。今回は中心にマグネットと同径120mmの穴を開けた板にセット。

スピーカーマグネットのセンターリングジグ

まず、マグネット側をセットします。

ヤマハJA-4201の組み立て

プレート側に均一に薄っすらとエポキシ接着剤、中央の塔のような部分はイコライザー部で円盤状の箇所にはシーリングのゴム系ボンドをたっぷり。

ヤマハJA-4201の組み立て2

合体します。
すっごい磁力でガチャっと着きますので指の肉を挟まないよう注意!

ヤマハJA-4201の組み立て3

ひっくり返して、ジグの四方のネジを調整してプレートをセンターリングします。センターがキマると、自作のスペーサーがカチっと嵌って気持ちいいです。

ヤマハJA-4201の組み立て4

このまま丸一日置いて接着剤の硬化を待ちます。
ちなみにエポキシ接着剤は「乾燥」ではなく「硬化」です。

硬化が完了したところでスペーサーを抜きます。

ヤマハJA-4201の組み立て5

最後に取り外していたダイアフラムなどを組み込んで完成です!

ヤマハJA-4201の組み立て完成

今回、当方自身の失態からの修理でしたが、フェライトマグネットのコンプレッションドライバーのマグネットズレ修理のプロセスを紹介することとなりました。皆様の修理の際の一助となれば幸いかと。

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