AIWA SC-E80のレストア・その2です。
前編は以下の記事です:
前回は要修理箇所のチェックとウーファーの下処理まで行っていました。
今回、ウーファーを仕上げます!
1.ウーファーコーンの再染色
2.自作エッジの製作
3.エッジの貼り付け
4.センターキャップの貼り付け
5.完成
古いエッジは既にキレイに落として掃除まで済んだ状態です。着色しないといけないってことはありませんが、そのままでは新品のセンターキャップを取り付けた際にかなりの違和感が出てしまうので着色します。
新聞紙でマスキングします。ウチは新聞を取っていないので、オクで買って送られてきた梱包に入っている新聞紙をこういうときのためにキープしています。中央は廃センターキャップをマスキング代わりに使います。
エアブラシで丹念に吹き付けて着色です。一気に着色すると染料でふやけてコーンが痛むこともありますので、少し吹き付けては乾かすという作業を繰り返します。
いつものように自作エッジを製作します。今回、その製作過程を動画に収録しているのですが、傍にカメラの小型三脚があって作業しづらいです。
今回はやや薄めの綿です。伸縮性はありません。ロールの端々が少し浮いているのでこの後、修正しています。
倍に薄めた液ゴムをたっぷり塗っていきます。
途中の画像は端折って、完成したエッジです。倍に希釈した液ゴム1回塗りだと表面はゴムのテカりはなく、布目がそのまま生きてきますのでウレタンエッジのような感じになります。エッジの裏はしっかりと「ゴム」な感じになっていますので密閉度は問題ありません。
完成したエッジをコーンに貼り付けます。今回はこのようなアプリケーターを使ってコーンとエッジの間に接着剤を流し込みます。ちなみにこのアプリケーター、Aliexpressで10個300円くらいでしたので使い捨てです(中をラッカーシンナーで洗えば再使用もできます)。
余談ですが、ウーファーコーン表面が着色してもまったく滅してなくて維持されいることが分かりますか?筆塗りやスプレーと違ってエアブラシだとこういう感じで塗れるのです。
このようにギュっとエッジを抑えてコーン下とエッジ内周耳の間に注射器のごとく差し込んで接着剤を流し込みます。今までは薄いヘラのようなもので作業していたので、目からウロコの作業効率です!
このアプリケーターのおかげでコーン外周端とエッジ際の接着剤の流し込みも飛躍的にアップしました。
同じようにエッジの内周の耳の端も接着剤でシーリングします。こういう用途には最適のアプリケーターです。
いやぁ、もっと早く買っておくんだった。これなら小口径ウーファーのエッジ貼りも楽そうです。この後、外周も接着してエッジの貼り付けは完了です!
ウーファーリペア最後の作業はセンターキャップの貼り付けです。センター位置を決めたあと、薄っすらと鉛筆で記しをつけ、そこに接着剤を塗ったセンターキャップを着地させれば完了!
というわけで、ウーファーのリペア、完成です。
と思いきや、実はフレームのネジ穴がエッジ外周耳で塞がるので、それをカッターナイフで開けてたら、手元が狂ってエッジのロール部まで切ってしまい、ここまでの作業が無になってしまったのです(油断してた)。再び、エッジを外し(ボンド1521Bは接着力は強力ですが、ラッカーシンナーで容易に剥がれます)、再びエッジを作って貼り直す、という二重の作業になってしまったのでした。
ついでにウーファーを紹介すると、軽量コーンに柔らかめのダンパー、密閉型にありがちな積極的にウーファーコーンを動かす方向の設計です。それゆえにエッジもかなりソフトに作っています。インピーダンス8Ω、マグネットは厚みのある100mmか120mmだったか、かなり立派な磁気ユニットになっています。作りが良いだけに鉄フレームが惜しいです。
ウーファーはできましたので、次回はスコーカーのエッジ硬化の解消とツイーターの軽いメンテナンスの予定です!
続きは以下の記事になります:
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