レストアしたアイワ・SC-61が鳴らせる状態になりましたので、短時間ながら慣らし運転をしていよいよ試聴です。
レストア記事は以下です:
・AIWA SC-61、復活させましょう!・前編
・AIWA SC-61、復活させましょう!・後編
と、その前にこのスピーカーにまつわる四方山ネタを。
このスピーカーが発売されていた1979〜1980年頃というのはオーディオ業界がラジカセから輸入コンポーネントに至るまで活況の状態、オーディオ誌やFM雑誌には毎号のようにニューモデルが紹介され、家電店は1フロアすべてオーディオ製品フロアなんて時代でした。オイラはカタログを集めまくるオーディオ小僧で当時は日立パディスコ9050を宝物のように使っておりました。
このSC-61は当時アイワが発売していたキャリングコンポやラジカセの外部スピーカーとしての位置付けで、おそらくアイワもオーディオメーカーとして絶頂の頃だと思います。CS80なんて今でもヤフオクに沢山出品されていますので、相当に売れたんだと思います。
いやぁ当時のカタログを見ると胸に熱いものが込み上げてきます(照)。
この当時、ステレオラジカセを核にしてシステムアップを行うのは中学生くらいのオーディオ小僧にとって超がつく憧れでありました。特にアイワはメカニカルなデザインのラジカセとカセットデッキに力を入れるハイテクメーカーとしてオーディオ小僧のお気に入りのメーカーとして君臨しておりました。ミニコンポもプリ/メイン別体アンプにラックハンドルがついたデザインが小僧の心に突き刺さったのでありました。
とはいえ、ラジカセでフルにシステムアップを行うと安めのシスコン(ミニコンポじゃないですよ、パイオニアのPROJECTとかテクニクスのBig GMとかフルサイズのセットです)の値段に届きそうなくらいお金がかかるのです。そんなわけでフルにステレオラジカセをシステムアップした人なんて周りにいなかったっす。
いやしかし大型のステレオラジカセとスピーカーを背負うとは、しかも真ん中にアンプまで…
行商の人みたいだ…
ってか、そんな運び方するならサランネットくらいつけろよと…
当時はこれに違和感を感じなかったんですけどね(というかカッコいいとすら思ってました)。
当時、オーディオフロアで見たSC-61がやたらカッコよくてですね。どんな音を奏でていたのかは覚えていませんが、凹型センターキャップのウーファーが凄い低音が出そうな感じがして憧れておりました。この度、それをようやく聞くことができます、感無量!
動画にしてYoutubeにアップしましたので是非お聞きください。
1. 00:05 〜 Ride of the Valkyries – Wagner (Classic)
2. 02:34 〜 Gymnopedie no1 – Satie (Classic/Piano)
3. 03:34 〜 Blue Funk – Michael Ramir C. (Funk/Electric Bass)
4. 04:54 〜 Atop A Mustang – Arulo (Latin/Acoustic, Percussion)
5. 05:49 〜 Piano Store – Jimmy Fontanez_Media Right Productions(Jazz)
6. 06:34 〜 Eine Kleine Nachtmusik – Mozart (Classic)
7. 07:56 〜 In the Shadows – Ethan Meixsell (Hard Rock/HM)
8. 09:18 〜 Invisible Pieces – Silent Partner (Sax, Blues/Rock)
9. 10:20 〜 Winter – works291 (JAZZ/Piano, Contrabass)
音質の方は廉価な普及機とはいえ、なかなかの実力で「え、こんないい音なの?」と新鮮な驚きです。(16cmクラスとしては)低音の量感も高域の冴えも申し分ないです。特に6:13や7:12あたり高域の冴えは非常によいです(スネアやリムショットはツイーターの質にけっこう左右されます)。ウーファーとツイーターのバランスも絶妙、ネットワークにあった1Ωの抵抗へのこだわりを感じます。さすがにオーケストラ曲ではスケール感までは再現は難しいですが、ロック・ジャズ系のビート感は元気で心地よいです。これで当時12700円/本!
今度、対抗馬のSONY SS-91との比較動画でも作ってみましょうかね。
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