今回はコレクション紹介、CORAL末期の名機EX-101です。
17cmウーファー+ドームツイーターの2ウェイ、エンクロージャーは密閉型です。モデルイヤーは1986年、この年に出したDXシリーズと本機EXシリーズを最後にコーラルは新製品を出しておらず、おそらく1986〜1987年頃に会社が消滅してしまったのでは、と思います(資料、見つからず)。
画像では黄ばんで見えますが、フレームはゴールドアルマイトでツイーターのダイアフラムもゴールドです。
同時期のDXシリーズも同じくゴールドを基調とした外観になっています。DX-ELEVENのゴールドダイアフラムのミッドローなんて、そうりゃもう見た目が最高ですが、DX-ELEVENは高値で推移しているので、ワタクシの手元に来ることはまずないでしょう。
話を戻して本機EX-101、ウーファーです。
17cmウーファーとなっていますが、実際はパイオニアのSX-4Gとほぼ同じ大きさのウーファーですので18cmでも差し支えないかと。コーンは元々はグレー、センターキャップは黒ですが、色褪せてこのような色になっています。特に音質に影響があるわけでもないので着色は行わずそのままにしています。
フレーム外観はアルミなのですが、メインのフレームの構成材はスチールです。
このスチールのフレームにアルミの外枠を組み合わせる見た目優先のコストダウンフレームは1980年頃から多く見られるもので、当方の手持ちのスピーカーではVictorのS-C2やLo-DのHS-11Dなんかもこの方式です。それまでは見た目アルミフレームなら、フレーム全体がアルミ製だったのですが…
マグネットは12cmだっけかな(測ったけど忘れてしまった)、割としっかりした磁気ユニットです。アルミ外枠とスチールのメインフレームは接着となっています。
チラっと見えるグレー色が元々のコーン紙の色かと思います。
密閉型ですが、サビなどは皆無で程度良好です。
前面のグリルネットはアルミ外枠の隙間にハマっているだけですので、割と容易に外すことができます。
ハードドームツイーターです。
スペックは3.6cmですので、同社のDX-7に採用されているものと同じツイーターかと思われます。DX-5やDX-3のツイーターはダイアフラムがもう一回り小さいサイズです。
こちらはプレートは無垢のアルミ。
ダイアフラムは同時期のDXシリーズと同じくATMC超硬質軽合金なる素材ですが、それがどういう金属材質なのかは詳細不明です。エッジはドーム部と一体成型のタンジェンシャルエッジで美しいです。
イコライザーとダイアフラムに積もった埃を掃除したいのですが、前面の保護ネットは接着されているので取り外しに躊躇している状態です。隙間にシンナーを流し込めば外れるとは思いますが…
ネットワークはターミナルと一体式、クロスオーバーは3kHzです。
ツイーターの能率をウーファーに合わせるために抵抗がガッツリ入ってます。ツイーター側はフィルムコン、ウーファー側は電解コンとセオリー通りの造りに好感。
エンクロージャーはバッフルの両端にRの処理がされたもの、使われているパーチクルボードも密度の高いものでかなりガッシリした造りで重量感も十分。
ウーファー、ツイーターそれぞれのフレームの凹処理もされ丁寧な造りのエンクロージャーです。
音質の方が動画を用意しているところなので、動画と共に別記事に書く予定ですが、このクラスのスピーカー(NS-10M, SX-4G, SC-R11, SC-11…)としては随一と言っていいほど良い音です。それゆえ、なかなか手放せないという。
というわけで、近日中にEX-101の空気録音動画をアップする予定です。