ソニーのSS-R1の修理、第2回目です。
前回の記事は以下になります:
今回はウーファーユニットの修理完了までいきます!
ウーファーのコーンはかなり色褪せがありますので染料系塗料で着色します。塗装部分だけを露出するようマスキングしてエアブラシで染料系塗料を薄〜く吹きます。
新聞に吹かれた塗料を見てわかるように、かなりの薄吹きです。染料系塗料は顔料系と違って塗装による表面の変質や重量増がほとんどありません。
染料系と顔料系で何が違うのかというと、要はインクと絵の具の違いのようなものです。墨汁などを勧めている記事も散見されますが、墨汁は塗った表面が若干硬化してしまうのと重量増がありますので、ワタクシはあまりお勧めしません。半紙に毛筆で書いた部分ってパリパリっとした感じになるでしょ、あれです。
わたしは水性のインクジェット塗料を使ってます、乾いてもほとんど硬くならない。
2本とも同じように着色しました。
黒々としてビシっと引き締まりますね。制作するクロスエッジが黒ですのでコーンも黒々していないとバランスが悪いという事情もあります。
エッジを自作します。エッジの自作は書くと長いので、下記のエッジ制作に関する記事を参照してください:
・スピーカーの自作エッジの作り方・永久保存・詳細版
・自作エッジのすすめ、自作エッジを使う理由
・TRIO LS-10、レストア作業・自作エッジで修復
サクサクっと作ります!
出来上がったエッジのサイズに間違いがないか一旦仮り組みします。このとき、どのように接着剤を塗っていくかもシミュレーションします(重要)。
16cmを超えるユニットの場合、コーンの下に割り箸に巻いたエアキャップなどを突っ込んでコーン自体が常時持ち上がった状態にしておくとエッジを接着しやすいです。
まずはコーン側から接着します。ワタクシが使っている接着剤はスリーボンド1521Bです。
この状態で接着剤が乾くまで待ちます。
コーン側の接着が乾いたら、コーンが持ち上がったまま接着したエッジをめくっとフレーム側に接着剤を塗っていきます。
接着剤を塗り終えたらコーンが下がらないよう片手で支えつつ、コーンを持ち上げているエアキャップを抜きます。その後、ふわっとコーンをフレームに着地させて接着します。
最後に、
このユニットは化粧フレームが外周フレームのガスケット代わりのなっていますので、化粧フレームを接着。化粧フレームとユニットのフレームを圧して確実に接着して完成です!
我ながら、めっちゃキレイです(自画自賛)。
コーンも良い具合に着色されてて新品みたいです。
というわけで、次回はツイーターの整備です。
ツイーターは壊れているわけではありませんので、音響レンズの塗装禿げの修復とダイアフラムの掃除くらいかなぁ、と。
続きは以下の記事です
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