トリオ・LS-77のレストア、第2回目です。
前の記事は下記であります:
前回に引き続き同軸ユニットの1本目のレストア作業、今回はサビ落とし〜磁気ユニット部の組み立てまでです。
まず、必死にサビ落としです。
マグネットプレートの鉄部の錆は結構深いようで、手作業では埒があきませんのでリューター真鍮ワイヤーブラシで錆を落としていきます。
クロメート(薄い金色っぽいメッキのことです)が若干落ちてしまいますが、錆を落とした箇所は防錆として薄っすらとシルバー塗料を吹き付けています。
錆はかなり深手だったようで跡になっています。ここは全体にエポキシ接着剤を塗りますので塗装はなしです。
ちなみにどんな状態だったかというと、こんな状態でした。
マグネットの状態です。
フェライトマグネットは錆びないのですが、フロントプレートやバックプレートに生じた錆ががっつりとこびりついております。
これはスクレイパーでゴシゴシとこするのみ、楽チンです。マグネットの内周にマジックで矢印を書いていますが、これは組み込みの際に矢印が指す方を前側という印です。マグネットは外してしまうとどっちを前側にするのか分からなくなるので非常に重要な印です(逆向きに組み立てると位相が逆になります)。
次はヨークとバックプレートです。
こちらもこってこてに錆びています(錆落とし前の画像です)
こちらもフロントプレート同様にリューター&真鍮ブラシでガシガシと錆を落としました。ヨークの錆はサンドペーパーも使っています。錆を落とした後、接着面となる箇所以外は塗料を吹き付けます。
これにて磁気ユニット部の錆落としなどは完了、組み立てを行います。
まずはバックプレート&ヨークとマグネットを接着します。使用する接着剤は2液硬化型のエポキシ接着剤です。接着したら動かさずに丸一日置いてキッチリと硬化を待ちます。
接着剤はごく薄く且つ接着面全体に塗ります。マグネットとヨークの位置関係は概ね中心という目分量で大丈夫です。位置関係で重要なのは次の段階です。
フロントプレートとバックプレート&ヨークとマグネットを接着するのですが、ヨークがフロントプレートのきっちり中心になるようセンターリングする必要がありますのでセンターリング固定ジグを使います。
センターリングのジグの4つのプレート付きナットはDIYで溶接で作ったものです。
ここに接着剤を塗ったフロントプレート(とフレーム)を置いて4本のネジを回してセンターリングします。
ちょうど中心軸にセンターリングすると、同じ厚みのスペーサーが4方向同時に同じくらいの手応えで挿入できるので、スペーサーを入れて丸一日放置して接着剤硬化待ち。
というわけで、今回はここまで、次回は組み立てです。
続きは以下の記事です:
・TRIO LS-77、第3章・同軸ユニット1本目完成!
〜 関連記事 & おすすめ記事 〜
|
||
TRIO LS-77、第4章・同軸ユニット2本目の作業
|
TRIO LS-77、第1章・とんでもジャンクでした
|
TRIO LS-77、第3章・同軸ユニット1本目完成!
|
TRIO LS-77、第5章・同軸ユニット2本目の完了!
|
OTTO SX-5M、コーンツイーターのエッジ修理
|
Lo-D HS-1、修理後のインプレ
|