先日の年末機材整備で行ったDENON DCD-1650ALのピックアップ掃除に引き続き、ヤマハ・AX-1200のスピーカーリレーの交換です。実行しようかどうしようか少し悩んだのですが、たまに左右の音量差が微妙に違うような感覚に陥ったりすることもあるので(計測したわけではないので、あくまで感覚です)、そういう不安を払拭するためにも実行することにしました。
さっきアップしたパイオニアのMDデッキの整備と1日に複数記事をアップするのはちょっとためらいましたが、ま、年末年始でバタバタ忙しいので…
すっごく久々にAX-1200をラックから出しました(重い)
サイドウッドは傷つきやすいので最初に外しておきます。このアンプ、20kgある上、ラックの最下部なので苦労しました。ラックに入れてても薄っすらと埃は被ってます。ラックから出す前に背面の入出力端子の状況を撮影しておきます。こうしておくと色々と便利です。
スピーカーケーブルとCDデッキのケーブルはそれなりにお金をかけてますが、それ以外は大して音質は重視しないテンポラリ的な接続なので(DVDプレーヤーとかAUXとか)、割とテキトーなケーブルを使ってたりします。
上部カバーを外すとスピーカーターミナルのすぐ後ろにある黒い四角の箱形状のものです>スピーカーリレー
※黄ばんで見えるのは照明が電球色のせいです。
リレーのカバーはこのままでは取れませんので、リレー自体を取り外す必要があります。
と、ここでフルに分解しないといけないかというと、AX-1200の場合はそうではないです。この時代のヤマハの大型のアンプはシャーシーに基盤をネジ留めする方式ではなく、樹脂製のぶっといフレームに底面板、側板、背面板、フロントとパネルを組み上げていく方式ですので、フレームさえ邪魔をしていなければメイン基盤上の部品にアクセスするには底面板を外せばなんとかなることが多いです。
というのを同じヤマハのAX-590のリレー掃除(リンク)のときに学んだのです。
座布団を敷いてその上でアンプをひっくり返します。
見えてるネジを外すと底面板のみ外れます。
幸い、スピーカーリレーの足の半田付け箇所はフレームのギリギリを回避してて、アンプを分解することなく、リレーだけ外せます(ただし、細身か吸い口の長い半田吸い取り機が必要)。赤い矢印がスピーカーリレーの足です。
こちらが取り外したスピーカーリレーです。
使用リレーはDECのDE2TU 24VDC、各社いろいろなアンプでよく見かけるリレーで、最もよく目にするオムロンのG2R系よりも一回り大きなリレーで出力の大きなアンプ向けですかね。
長年の使用で接点部がどういうことになってるか接写してみました。
接点部に焦げつきがあり、真っ黒とまではいきませんが、割と酷い状態です。ケイグなどでクリーニングしてもよいのですが、そんなに高い部品でもないので基本は新品交換。今回は新品ではなく、確保しておいたスピーカーリレーにとっておきがありますので、それを使います。
MATSUSHITAのJC2aD 24VDCです、確かヤマハのプロ用アンプPC2500から採取したものと思います(P2040だったかも)。
当時採取して、接点をクリーニングして保管しておいたものです。
このリレーの何が良いかというと
・カバーをひねるとカバーのみ容易に外せますのでクリーニングが非常に楽
・接点面積が広い(接点が点接点ではなく面接点)
・接点をプッシュするレバーの剛性が高い
というアドバンテージがあります。互換品のオムロンG4Wシリーズはスイッチ接点が丸接点で接点面積はMATSUSITAの方が広いです。
比較写真です
まず赤枠部分、DECのDE2TUは出力側(真鍮バーの方)の接点が半円状に対して、MATSUSHITA JC2aDは四角面なんですね。青枠部分はON時にスイッチを押し付けるレバーですが、DE2TUの簡素なレバーに対し、JC2aDは太いレバーなどでスイッチ接点をしっかりと押さえつけるタイプで剛性感がまるで違います。振動などを考慮するとJC2aDに軍配だと思います。
おそらく、MATSUSHITAのJC2aD 24VDCは絶版になっていると思われますので、持ってる方は捨てずにしっかりとクリーニング洗浄して保管しておいた方がよいかと。
逆の手順で組み上げてスピーカーリレーの交換完了!
ラックに収納する前に全体をキレイにクリーニングしました。交換後の音質はどうかというと、冒頭に書いた左右の音量差が微妙に違うような感覚は皆無に、気分的なものと思いますがモヤは晴れて見通しがよくなった、そんな感じの変化です。
さて、これから撮り溜めした空気録音動画の整理です
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