トリオ・LS-77のレストア、第3回目です。
これまでの記事は下記であります:
・TRIO LS-77、第1章・とんでもジャンクでした
・TRIO LS-77、第2章・錆落とし&磁気部組み立て
今回は同軸ユニット1本目の残作業〜完成までいきます。
最初に取り外していたウーファーコーンを戻します。
このユニットの場合、ダンパーの位置決めと接着の際、ヨークとボイスコイルの隙間にスペーサーを入れてダンパーをセンターリングできません。なのでダンパーのセンター位置を注意深く探ったところで接着剤を2箇所ほど点付けしてダンパーを仮固定します。
ダンパーを仮固定したところでエッジの位置を固定します。このとき、エッジはまだ接着せず、クリップで固定します。そんでもって、ダンパーの仮固定を剥がさないよう、手早くダンパーに接着剤を塗って本接着します。
このとき、中央のツイーターを取り付けるカップ状の部品の底にヨークとネジ留めする穴がありますので、ネジで留めます。
んでもってダンパーを接着。
ダンパーの接着はセンターがズレないよう神経すり減らすのと作業過程が慌しくて画像が取れなかったっす。
ダンパーが固定できたらあとはエッジの外周をフレームに接着するのみ。
今回は丸めた新聞紙をコーン紙の下に突っ込み、コーンを上方へ上げます。そうすることでエッジがフレームから浮きますのでエッジに接着剤を塗りやすくなります。
接着剤を塗り終えたらコーンを持ち上げたまま新聞紙を抜いて、静かに且つまっすぐコーンをフワっと定位置に落とすとエッジの接着の完了です(もちろん、接着部は押さえます)。今回はガスケットが押さえがわりになるので同時にガスケットも取り付けてしまいます。
次はツイーターです。
この同軸ユニットのツイーターは見ての通りホーンツイーター、全体がアルミ製でずっしりしたものです。アルミ地の箇所は#400ほどのペーパーで磨いて金属光沢を復活させています。
そしてなんとこのツイーター、アルニコマグネットです
70年代オーディオならではのゴージャスっぷりですな。
ツイーター取り付けの際、バックプレートのツイーターへのケーブル取り出し部は空気漏れがないよう、接着剤でコーキングします(ドロンコーンですので、空気漏れは致命的なのです)。
ツイーターを取り付けて完成です。
画像ではちょっと判りにくいかもしれませんが、フレームの曇りなども磨いてけっこうキレイな状態です(腐食の深かった部分は若干跡に残ってますが)。
これで同軸ユニット1本目のレストアが完了です。
2本目は試行錯誤する必要がないのでチャチャっと終わらせます(終わると思っていましたが甘かった)。
以下が続きです、同軸ユニット2本目の作業。
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