FOSTEX 鈍器系エンクロージャーGK10のレストア作業の第6回目記事です。
以下の記事の続きです:
・FOSTEX GK10、レストア作業その1〜分解と洗浄
・FOSTEX GK10、レストア作業その2〜再塗装
・FOSTEX GK10、レストア作業その3〜配線類のメンテ
・FOSTEX GK10、レストア作業その4〜ネットワーク作成
・FOSTEX GK10、レストア作業その5〜組み立てと試聴テスト
レストアも今回で終了です、長かったです。
最後の仕上げの画像をレストア前の画像と共に綴りっていきます。
前回記事で予定していた通り、追加の吸音材を入れました。
これでエンクロージャー内は吸音材でぎっしりという状態です。追加で入れた吸音材は不織布で包まれたグラスウールです。
次に背面の処理です。背面はネットワークを固定するネジがあるのですが、これを皿ネジとして目立たないよう上から塗装しています。
アッテネータにある目盛りのプレートは元々から付いていたものです。再び両面テープでエンクロージャーに貼りつけました。
次に前面のネットですが、これも枠はヤニと固着した埃、ネットは塗装が剥げて見るからに汚い状態でしたが、入念に洗浄し、ネットもエアブラシを使って着色しなおしました。
さて、ここで元の状態の画像でおさらいす。
レストア前、前面から見るとこんな感じです。
レストア前、背面はこんな感じでした(ぅぅ汚い)。
ウーファーはこんな感じでした。
こりゃ、ゴミですな
触っただけで手が黒くなるほど汚れているし、ヤニと埃の混じった変な匂いはするし、前面ネットもネジも錆びてるし、ウーファーはエッジだけじゃなくコーン紙まで朽ちてるし、そりゃまぁ酷い状態でした。ほぼゴミ同然だったっす。
んで、これがレストア後であります。
ネットを外したのは前回記事でアップしましたがもう一度
背面はこのようになっています。
長きに渡った作業を終え、感無量でございます。
さて、前回記事で少し鳴らし込んで吸音材を増やして変化を知りたい、と書きましたがそれも行いました。これはですね、誰が聞いても分かるほど違いが出ます。中音域の雑味が消え、低域の延びます。一回りスピーカーが大きくなった感じといいましょうか。それはFFTWave での計測結果にも顕著に出ています。
まず、吸音材半分の状態でピンクノイズ:
吸音材満杯の状態でピンクノイズ:
画像編集が雑ですが、分かりやすいよう平均値をガイドに重ねてみました。
赤のグラフが吸音材満杯時です(10k以上の高域の差はマイクの位置&方向と出力レベルが計測時に全くの同一でないせいかと思いますので無視してください)。
違いは…
・120Hz以下の低域のレベルがアップしている
・中音域300〜1kHzあたりの凸凹の上下幅が若干少ない
実際に音楽で聞くとグラフの通り、低域の量感アップを感じます。中音域の凸凹が減ったのはエンクロージャー内の定在波が抑制されたからではないかと思われます。
というわけで長らく続いたFOSTEX GK10, FW100, FT1RPのレストア記事はこれにて一区切りです。また何か変更したら記事化します。
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