FOSTEX 鈍器系エンクロージャーGK10のレストア作業の第4回目記事です。
以下の記事の続きです:
・FOSTEX GK10、レストア作業その1〜分解と洗浄
・FOSTEX GK10、レストア作業その2〜再塗装
・FOSTEX GK10、レストア作業その3〜配線類のメンテ
今回はネットワークのメンテナンスです。
元々のネットワークがどういうものだったかというと、これです。
ハイパスのフィルムコンデンサー1発で小さなラグ板による空中配線、コンデンサーを計測すると実測で3.2μFくらいしたので、概ねコンデンサーの表示通りで劣化はなし。クロスオーバーは8Ωで約6kHzってとこですね。
と、その前にアッテネーターをエンクロージャーにマウントする際に必要なアルミワッシャーが欠損していることに気づきましたのでアルミの端材から旋盤で作成します。材料はA5052です。
実際に使うのは4枚ですが、材料を余らせるのも勿体ないので6枚作成しました。
なんで自作かというと、内径9mm外形16mm厚み1mmのアルミワッシャーなんて探すのが面倒くさいので。アルミなのは締め付け時にアルミが凸凹に順応して密閉度をあげるためです、ワッシャーというよりはガスケットに近いものですね。銅や樹脂でも可、鉄やステンレスでは固すぎてNGです。
本題のネットワークに戻ります。
組み込むツイーターはFOSTEX FT1RPの周波数特性は2kHz〜35kHzです。クロスオーバーをVISONIK DAVID 50やLo-D HS-1ぐっと低めの2kHz台に設定したいのでストッカーを漁って、出てきたのがAIWA SX-LM50の12dB/octカットのネットワーク(右側)。コイルとコンデンサーの容量からすると8Ωで使用すると2.2kHzあたりがクロスオーバーになります。右側は適当なフィルムコンがないか探したら出てきたDENON SC-101Vのネットワークです。
AIWAの方はオーソドックスな12dB/octのネットワークですが、DENON SC-101Vの方はウーファーには入力直結(フルレンジ状態)、ツイーターのみ12dB/octでカットという変則的なものです。これをバラして繋げてケーブルやコンデンサ替えてなんだかんだ施して作成しました。
コイルはAIWAのまま、コンデンサーは広域側がFOSTEXとDENONのフィルムコンを並列で繋いだもの、低域側がニチコンMUSE BPを並列で繋いだものに変更し、ケーブル類は銅芯のやや太めのものに替えました。もう少しグレードの高いコンデンサや空芯コイルなど使いたいところですが、クロスオーバー値が冒険なのでいきなり高い部品は買えません、先ずはこれでいきます。基板状の部品は全て接着剤で固定しています。
次回、組み立てとテスト視聴っすね。
続きは以下の記事です:
FOSTEX GK10、レストア作業その5〜組み立てと試聴テスト
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